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縄文の神 （１） 三本指の神 蛙神
古来、どの民族集団も、月の満ち欠けに死と再生の神秘を見た。月神の誕生。
そして、月の中の影に、月神を重ねあわす。
月の影は、三本指の蛙、即ち、蟾蜍（せんじょ）と見る。
春の息吹と共に再生する蛙族。蛙は神の化身、神はかえるの形をなぞる。
ここに、縄文中期、関東甲信越に生まれた一柱の神。三本指の神。蛙神
 
長野県・藤内遺跡・51.5cmH、ニ種類の文様
 
山梨県・釈迦堂遺跡 東京都・国立市・南養寺遺跡・45cmH
  
長野県・井戸尻遺跡・人形１２．６ｃｍH、２種類の文様
  
長野県・月見松遺跡 長野県・井戸尻遺跡35.5cmH 長野県・井戸尻遺跡28.5cmH
 
長野県・曾利遺跡・55.5cmH、蛙と蛟（通称)が同居している。
 
神奈川県・林王子遺跡人形17.8cmH
 
川原田遺跡・焼町土器 山梨県・釈迦堂遺跡
中期・長野県・井戸尻遺跡、胴径32cm、真上から見ると蛙が現れる。
腹に醸された水は即ち、命の水、神酒。
月の影を、蛙と見る中国、そして北米先住民。そして、兎と見る人達。
その発想がどうして生まれたのかは、誰にも分からない。
縄文土偶、信仰の対象となりそうなもののほとんどが女性、即ち、カンナギ。
然し、その中に、稀に、男又は中性と思われるものがある。
即ち、三本指の縄文の神の究極の姿。
 
左目が傷ついているのか。 流れ出るは、鮮血か、はたまた、涙か。
そして、ついに、指だけになった神。
 
中期・山梨県・一宮町釈迦堂遺跡・45cmH x 28cmOD勝坂第IV様式 中期・岐阜県・堂ノ前遺跡
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