一番最初に展示してあった縄文土器に、驚嘆した。 これまで、縄文土器というものをまともに見たことが無かったが、世に、こんな恐るべきものがあったとは!。 縄文土器ほど、人間の思念を見事に造形したものは、古今東西、世界中に無い。 それが、何と、1万4千年以上前から造られていたんだ! そして、縄文土器を造りつずけた縄文文化は、何と、一万年の長きに及んだ。 一万年! 我々の想像をはるかに超えた悠久の時! 世界遺産は、不動産的なものに限られるらしいが、 然し、この縄文土器の逸品こそ、人類が誇るべき最高の創造物、最高の遺産だ。 ほとんどの縄文土器は、考古学資料として博物館的なところに展示されているが、 これは、考古館や博物館に展示されるものではない。 独自の施設を新造してでも、人類の宝として展示されるべきもの。 私が、このホームページを立ち上げたのは、 兎に角、一人でも多くの人に、この素晴らしい人類の宝を認識して欲しいから。 解説などは、他にお願いするとして、出来るだけ多くの写真で紹介していくつもりだけれど、こういったものは、 所詮、写真などでは駄目。本当の迫力は出ない。 縄文土器の逸品を見たとき、がんと頭を殴れたような衝撃、 全身に鳥肌が立つ、血圧が上がって体温が上がる、等の現象が起こる。ちょっと大げさだけどね。 でも、実物でなければ駄目。私はね。 井戸尻考古館には、神像形土器を見に行ったのだが、ついでに見ようと思っていた、例の「切手の水煙」がなかった。 帰り際に、聞いたら、「貸し出してはいるけれど、模造品が置いてある」とのこと。 何処だと案内してもらったら、なんと、確かにあるのだな、これが。 さっき廻った時には、両サイドの品だけ目に入って、模造品は全く見逃していた。 よく出来たものだったけれど、一生懸命、見て廻った二人とも全く目に付かなかった。 縄文土器の逸品からは、数千年の時空を越えて、縄文人の情念・思念・呪(シュ)が吹き出してくるとしか思えない。 縄文を見ていると息苦しくなるから、じっと、見ていられないという人もいる。 安心立命の弥生の方が体質に合うのだそうだ。 余談だが、又、バロックを聞き直していて、ある人に、「こいつあ、面白いよ」とAndrew Manzeのバロックバイオリンで 「悪魔のソナタ」を聞かせたら、気持ちが悪いからやめてくれという。感受性が強すぎるのも。 今迄、30人以上の人たちに、直接、紹介したが、縄文土器を見たことがあったのは一人もいなかった。 その中でJWFに近くなったのは、5人くらいかな。 最近、放映されたNHK 夢の美術館 世界の至宝 工芸100選。 津南町からの火炎と王冠、縄文土器が出てきたが、世界最古の土器と紹介されただけ。 それは良いとしても、 出演者の島田雅彦に至っては、「こんな装飾は、邪魔だ」だとコメントしただけ。 この阿呆野郎の劣悪な感性。それとも、過去の所謂、著名人達がした縄文土器賞賛への幼稚な抵抗なのか。 どちらにしてもくだらない奴。何で、こんな屑を出演させたのか。 縄文土器はすべて実用品。 過剰と見える装飾も、実用のために必要だったもの。 この哀れなチンピラは、その想像も出来ないのか。 津南町の皆さん、ごめんね。
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