縄文土器 驚異! 抽象彫刻の創出

アブストラクト・アート、抽象芸術が始まったのは、漸く、20世紀に入ってから。
こういった抽象芸術といわれるものは、異様なとか、奇をてらったとか、或いは、ピンとこない、奇妙な、と感じるものが多
い。
多種多様で、且つ優れた自然の造形に何とか対抗しようとして、悪戦苦闘、結局、越えることが出来ないで討ち死にして
いるのが実情だろう。

じゃ、古代における抽象造形には何があるだろうか。円とか、渦巻模様なんていうのは、最も古く、最もポピュラーなもの
で、これは単純。


じゃあ、二次元では、文字。 象形から抽象的なデザインへ。


三次元のものだったら、例えば、ピラミッド。自然には無い幾何学的な立体くらいのものかね。


縄文人は、数千年前に「自由な立体抽象」という驚異的なアイディアを創出している。
その先進性は驚嘆すべきものだろう。

加えて、縄文土器は、表も裏も側面もきちんと造形されている。
抽象彫刻。
だから、必ず、左右前後、全面から鑑賞すべきだろう。

例えば、須玉町歴史資料館の有名な産土土器。
展示方法が良いので、全面が見れる。
裏に廻ってみて驚いた。人面(顔面)杷手の裏の造形が見事だ。
むしろ,、こちらの裏側を表と呼びたいほど。




なお、2006年の春には、2点しかなかった須玉町歴史資料館の縄文土器の展示は、画期的に充実したようだ。

* 上の写真の一部は、文様を見やすくするために加工してある。実物には、この様な色はついていない。

ぜひ、中央高速、須玉インター近くの同館を訪問されたい。絶対に、損はしないと保証する。

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