ハーレムのRR

40年位昔の話。
ハーレムで、ロックをやっているところに連れて行かれたのは、アメリカに行き始めてから何回目だったろうか。
出発前にまだ生きていた親父が珍しく気を使って「NYも最近は相当、危なくなったらしいから、知り合いに電話しておい
た。」と連絡してきた。
ウイークエンドになるとホテルに電話がかかってきて飯を食おうとのことで、車寄せに待っていたのは、例のトラックみた
いな運転手付のストレッチ・リモ。でかい半白の黒人が乗っていた。



飯を食ってから息子のほうがハーレムに連れて行ってくれた。こちらは時差が残っていたけれど、未だぴんぴんしていた
時代だから真夜中のロックを結構興奮して楽しんだわけ。
それ以来、ハーレムはフリーパスみたいになって、何回か人を案内もした。

それに、このオヤジが来てから、ホテルの扱いがガラッと変わった。後で、結構有名な親分だったことを知った。嘘みた
いな本当の話。
この親分の好物が、なんとMATSUTAKE mushroom。植物検疫に引っかかるわけだから当然、通関は出来ないはずだ
が。でも、これがちゃと通ってしまうから、アメリカは面白い。


テキサスのジョブで、後2週間も仕事をすれば終わるところでビザが切れた奴がいた。日本に帰って米国大使館でビザ
を取るのに約三週間、金もかかるし、それより時間が惜しい。だめもとで、現地のイミグレに掛け合いに行って「お前らの
為に仕事に来ているのだ」とかなんとかごてごて言っていたら、「アメリカ人の責任者を連れて来い」と言うことになった。シ
メタとその場で電話していたら、「もうわかった、やる」と言うことになり、「一ヶ月くれ」と言ったら、「遠慮するな」と1年くれ
た。その当時、日本で正式にもらっても6ヶ月だったから、大丈夫かといったら、「俺のサインがここにある」と威張られた。
これも、アメリカ。


ジョブサイトでどうも泥棒が止まらない。ある人のアドバイスで、その手の息の掛かった警備会社と契約した。よぼよぼの
爺さんが来て、弁当を食うと帰ってしまう。こんなことじゃと思ったけれど、泥棒はぴたりと止まった。これもアメリカ。


日本の銀行なんかは、一日の締めで、一円まで合わせるらしいが、アメリカの大方の銀行は、普通、一日当たり、200
$の誤差まではOK。だから、ここでも自分で確認作業が必要になる。一番、大きかったのは、50$の出金で500$くれ
たケース。すべてが、自己責任、これもアメリカ。


ニューヨークで、ひどい下痢になった。
ドラッグストアで、くすりをくれと言うと、処方箋がなけりゃ駄目だという。オヤジが出てきて「そんな下痢は、ココアを飲めば
一発で直るよ。それで直らなけりゃ、医者を紹介する」ということになった。
直るんだな、これが。皆さんも、下痢の時には、先ずこの民間療法をお試しあれ。

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