縄文の謎 (2)  混沌の渦−その1−究極の渦




幼児が、最初に書く絵の文様の90%は、渦巻。

古来、円、渦巻は、人類にとって最も古典的な文様。この文様に様々な思念が込められた。


ヘシオドスによる「神統記」には、宇宙の果てに旋風の渦を持つ深淵があるとうたわれている。
一旦その渦に巻き込まれれば、不死の神といえども逃れることが出来ない。

この渦こそ、「カスマ」またの名を「カオス」。

この「カオス」こそ、万物に先駆けて発生した蒼古の存在。
この巨大なカオスの深淵のなかではすべてが混沌とした状態。

そして、このカオスは、永遠に存在し、世界は、絶えず、このカオスの渦に呑みこまれ、元の混沌に戻っている。


そして、渦は、縄文人も好む文様の一つ。


縄文の渦の究極が、水煙土器の把手に見られるトポロジックな造形だというところは、
誰しも異論がないところであろう。


強烈な思念が盛り込まれた、ここまで高度な造形は、世界に類を見ない。


山梨、長野一円に名高い水煙一族。


    


上、右のみ、神奈川県海老名市・中原遺跡・曾利式




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