秋が遅いといわれる今年も、もう、釈迦堂あたりはかなり紅葉していた。 何時もは閑散としている館内も、この日は休日だということもあり、賑わっていた。 まことに喜ばしいこと。 さて、常設展の内容だが、例の目玉の巨大水煙は、お色直しで退出中。 然し、代わりに実に見事なものがおいてあった。 曾利式の深鉢、これは見ごたえがある。 ぜひ現地で、実物をご覧願いたい。 この品は、水煙が帰ってきても、ぜひ常設展示して欲しい。 他の地域の大型の土器といえば、大体、甕棺や伏せ甕になるが、 釈迦堂には、他にあまり類を見ない大型の土器があるのが特徴。 この曾利式も、巨大といってよいほど。 見事なものだ。 さらに、この他に類を見ない文様は、この地域特有のものなのか。 下は収蔵庫で、お目にかかったもの。 こちらは小型だが、同じ系統の文様。 釈迦堂には、この他にも類似のものがあるのだろうか。 東京都秋川市・中管生の中期深鉢、酷似している。 そして、同じ、富士眉月弧に属する相模川流域の平塚市上吉沢・原口遺跡からも 全国の博物館関係者への切なるお願い。 今回の釈迦堂遺跡博物館の曾利式の見事な深鉢の写真を見ていただきたい。 照明が凝り過ぎていて影が出ている。 これでは、折角の名品が泣いている。 こうしたものの照明に、スポット形の照明を使うのは厳禁。 自然光が最も好ましいが、せめてフラッド型にすべき。平凡な蛍光灯照明でも十分。 こうした名品は、そのものをして語らしめるのが肝要なのだから、極力明るく影の出ない照明をお願いする。
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